10月27日に投開票された川崎市長選挙は、投票率の低さにも注目が集まった。市全体では32・82%。前回に比べ3・27ポイントの減で、過去2番目の低さ。特に高津区は市内7区で最低の30・67%だった。
期日前投票は、出足こそ低調だったが中盤以降は巻き返し、最終的には前回投票数を上回った。しかし、選挙本番の投票数が伸びず、最終的な投票率は93年の市長選に次ぐ過去2番目の低さとなった。
特に高津区は市内7区で最低の30・67%だった。高津区の投票率の低さは今回に限ったことではない。09年の市長選は33・42%、05年の市長選は33・33%と、それぞれ市内で最も低かった。市長選では01年から4回連続で、市内最低の投票率を記録している。市長選だけでなく、11年の県知事選の投票率をみても市内で最低だった。
20%切る投票所
なぜ、高津は投票率が低いのか――。高津区選挙管理委員会に話を聞くと、「著しく低い投票所がある」との見解を示した。その投票所は「新作小学校」。今回の投票率19・69%、区内で唯一20%を割っているのだ。
一方、投票率が良かったのは「東高津老人いこいの家」で30・04%。こちらは区内で唯一、30%を超えた。
この2つの投票所を比べると、立地条件が異なる。「新作小学校」は勾配のある丘の上、次いで投票率の低かった子母口小と久末小も同様の立地にある。「老人いこいの家」は平坦地な住宅地。高津区選管は「断定できないが、投票率の低さの原因の一つに投票所の立地条件も考えられるのでは」としている。
今回の市長選挙で有権者から「車もなく、選挙に行きたくても不便で行けない」との相談が寄せられていたという。
高津区選管は「現行の制度では特定の投票所へのアクセス向上を考えるのは難しい。啓発をがんばるしかない」と話していた。
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