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誰のためのブックスタートか デスク・レポート

社会

掲載号:2015年5月8日号

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 ▼子育てに励む母親たちからなるNPO法人「子育て支えあいネットワーク満」が、平成26年度の高津区協働事業提案事業として「たかつDEブックスタート」を実施した。昨年7月から今年3月までに3カ月健診を受ける子を持つ保護者を対象に、絵本を無料提供した。読み聞かせを通じ、親子の絆づくりに貢献するほか、引き渡し場所を地域子育て支援センターにすることで同センターの利用者増加につなげる狙いだ。ただ、本との初めての出会いを提供するブックスタート本来の目的を考えると、この事業には疑問が残る。0歳児育児の忙しさ、交通の便などを考えると、赤ちゃんを抱えてセンターに出向くのは簡単ではないからだ。

 ▼事実、支援センターを訪れて絵本を受け取ったのは1065人。同NPOが当初想定していた1800人の5割強にとどまった。提供を受けた母親たちからは「絵本をもらえたし、読み聞かせもしてもらえて嬉しかった」などの好評が集まったという。しかし、受け取りに行けなかった親子にしてみれば不公平な手法と言わざるを得ない。区と市民の協働事業とは言え、税金を投入しての取り組みなのだから絵本の配布は公平にすべきだ。

 ▼ブックスタートとセンター利用者増の一石二鳥を狙ったのだろうが、不完全燃焼に終わってしまった同事業。次年度への事業化審査で不選考となり、わずか1年足らずで打ち切りとなった。理由は様々だが、区は主に、この事業がセンター利用者増にどれほど効果があったのかが見えないためとした。

 ▼絵本を開き、親子が楽しいひと時を分かち合うためのブックスタート活動。近年子育て世代が増加する高津区では、こうした取り組みをはじめとする育児支援へのニーズは高いはず。絵本の提供を1年足らずで打ち切るのは惜しい。ブックスタートを支援センターの利用者増と切り離して実施することはできないのか。絵本を3カ月健診の場で読み聞かせて配布するなど、多くの親子が確実に絵本を手に入れられる方法があるはずだ。センター利用者増の方策は別に講ずれば良い。区内の子育て環境を整備しようと努力を続ける同NPOの熱意は評価できる。今後の取り組みに期待したい。

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