高津物語 連載第八九五回 「千年町会刊行の写真集」
『目で見る千年の今昔』。素晴らしい写真集である。
七年前に千年町会刊行会(木嶌士郎委員長)発行の同書は、平成十七年十二月から丸三年の歳月を掛け編集された写真集。大和朝廷政権の及んだ千年で、近くに橘樹神社(子母口)、国指定文化財の橘樹郡衙や正倉跡が保存され、貴重な古代文化発祥地でもある。木嶌士郎会長が前文で「私達の故郷は恵まれた風土と永い歴史の中で伝統文化を育み、その継承を当然のように次世代に残してきた。村には集落毎に地縁や親族を中心とした生活上の相互扶助や親睦、共同作業の講があり、年中行事として今日に至っている。私達は写真集を通じて千年の風土と生業、生活の営みを探り千年の魅力を再発見して豊かな自然景観や旧跡を守り伝統文化を継承したい」と千年町会金字塔となった。
一、弥生・古墳・古代・中世期から高津区千年の年表・航空写真・人口推移・原風景(写真)坂道・川・学校・農協が展開する。
二、戦時下の出来事―青年学校と軍事教練、学徒出陣、銃後護り・川崎大空襲惨状、「千年の屋号・千年の地名」が面白い。
三、農業・商家の営み―油屋木嶌茂兵衛絵図、末長屋・森田屋呉服店の写真。
四、生活の営み―講の機能・地神祭・葬祭。
五、伝統と慣習―白木神社幟旗・花祭り・村祭り・稚児行列・昔の台所。
六、千年の見所―遺跡・寺院と文化財・記念碑・石仏・景勝地・江川の散歩道・千年台景観・桜のある道。
七、諸団体の活動―どんど焼き・町会運動会・町会盆踊り大会・災害に強い町づくり・防災訓練・子供会活動・奉賛会・夏祭りと慰霊祭・秋祭りと氏子演芸会・七五三と菊花展・消防団活動等々。
八、千年町会「略年表」。
九、「あとがき」で吉田信一郎氏は、高齢化と世代交代の進行で、生活習慣や伝統行事継承の困難な現状を述べられている。
豊かな自然と景観、緑の多い千年を七百枚近い写真で紹介された御苦労に頭が下がる。
素晴らしい写真集を、店頭に並べ、誰でも見られる様にならないか、ともあれ、素晴らしい写真集に感謝!
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4月26日