「たちばな地区の風景を撮影するツアー」の講師を務める 山本 秀男さん 「写真小屋山ちゃん」代表 61歳
写真への情熱で地域奉仕
○…撮影ツアーのチラシには「地元・高津を知り尽くしたフォトマスターエキスパート」と紹介される。「『知り尽くした』は言い過ぎだよ」と苦笑いするが、テーマとなる橘地区について、「高低差があるから普段見えない遠方の景色が見える。午前中なら光もいいね」と、コースも方角も頭に入っている。参加者は初心者から上級者まで様々。「求めるものを察し、その人に合わせたアドバイスをしたい」と意気込みを語る。
○…03年、当時働いていた写真店から独立し、区役所近くに6畳の小さな店を構えた。現像は銀塩写真一筋。「耐久性もあるし色合いも違う。現像する時は、撮影者が何を見せたかったのかを想像しながら色を調整する」それがこだわりだ。主宰する『歩楽里(ぶらり)写真部』、撮影方法などを教える『写真何でも相談会』などの活動も。「カメラの操作が易しくなった分、扱う人が勉強をしなくなった。微力ながら自分が教えられれば」。同じ志を持つ仲間と勉強会も行っている。
〇…中原区出身。中学3年生の時、親が買ってくれた『オリンパスペン』がカメラとの出会い。登山好きで、カメラを携え山に登った。「どれを撮ろうか考えている時と紙に焼いた時が一番楽しいね」。高校卒業後、地元の写真店へ就職。暗室、スタジオ撮影、カメラの販売、営業、何でも経験した。当時の休みは月2回。「勉強のつもりだったので辛いとは思わなかった」と振り返る。「お客様に喜んでもらうこと、役に立つこと、地域に奉仕する仕事をしよう」。働くうちに身に付いた信条を支えに、独立を決心した。
〇…出かける時はカメラを持参。臨時休業して妻と登った伊吹山、息子夫婦と行った川崎競馬場、母と旅行した山梨。「旅ごとにフォトブックを作れば、またみんなで見られる」とアルバムを楽しそうに眺める。「撮りたい被写体を見つけたら写真は成功」。心が動く瞬間にシャッターを切る魅力を伝えていく。
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4月19日