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高津区版 公開:2016年4月29日 エリアトップへ

高津物語 連載第九四三回 「綱下げ道標」

公開:2016年4月29日

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 標記道標は片町十字路の下作延側角の「川屋」(川辺家)角に立っていた。上作延、平方面への道で、道標は、溝口宿名主丸屋七右衛門が建立した。

 向かい側の文化三年銘「片町の庚申塔」に「東江戸道」「西大山道」と合わせ「南加奈川道」と読めるが「北」の刻はない(「高津郷土史料集」第十二篇、平成二年高津図書館刊)。

 「綱下げ道標」は江戸後期に作成され世田谷区立郷土資料館蔵(『光明寺と矢倉沢往還』に掲載されている)が、これも『武陽玉川八景之図』と同じ様に、矢倉沢往還(大山街道)を行き来する旅人向けに売り出された「ガイド・ブック」の一種として、江戸の青山辺りで売り出された一種だろうと思われる。



「黄金はかる  宮益町を

行過ぎて  梓弓 

石屋の名の  道玄坂より

千早ふる  上目黒

くるりと廻る

水車橋を  渡り過ぎれば

おさん殿の  池の尻

でっかいものよ

三軒茶屋に葺く  菖蒲

門に立る登戸に 玉くしげ

二子との  追分道を

下戸ならぬ左の方へ馬引沢

新堀傍に  用賀あり

瀬田の田唄の早乙女の

声も河原は色気や あらん

あの子にこの子 二子の宿

飯絡みかきる  溝の口

下作延の  綱下げ松

父綱に取りつく稚児の松に

上作延の  聖松

上に百尺の  衣あり

下に千歳の

茯苓(ぶくりょう)あるらんとて

君が代を  祝ふ

瑞気ならずや

君が代を  祝ふ」



 「綱下げ道しるべ」は「佐野渡」なる人物が口述したものを、青山原宿の竹沢尚所という人物が、上段に「綱下げ道標」が描かれ、下段に略図画の地図が描かれて販売された。

 大事なことは、ここでも「七面山」は一つで、二つに割れていない。「大明神山」(七面山)は一つで、現在の様にJR津田山駅をはさんで、二山ではない事である。何時から二山となったのか、私はわからない。もしかすると、戦時中に日本陸軍によって切り崩されたのかもしれない。
 

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