市内最高峰の匠に贈られる称号「かわさきマイスター」に大山街道沿いの写真館・写真のたなかや代表の鈴木克明(かつあき)さん(72)が選ばれた。1997年から始まった同マイスターの認定制度だが、写真師として選ばれるのは鈴木さんが初となる。
かわさきマイスターとは、川崎市の制度。極めて優れた技術・技能で川崎市の産業の発展や市民生活の向上に尽力しており、後継者や若手の指導にも熱心な現役の職人に贈られる称号のことだ。97年に始まり、今年度の認定者を含めると69職種91人を認定。高津区内では鈴木さんを含め12人が認定されている。
鈴木さんは、父親が1941年に大山街道沿いに興した写真館(たなかや写真館=現写真のたなかや)を手伝うため、東京写真短期大学(現東京工芸大学)で写真を学ぶ。父親が病のため店を切り盛りしたのは元銀行員だった母親。その母の仕事を見て、写真館の仕事を身に付けた。
79年には県内で初めて、一級肖像写真技能士(フィルムの部)の資格を取得。さらに最近では一級デジタル肖像写真技能士の資格を取得した。デジタルの有資格者の中では鈴木さんが最年長だという。
鈴木さんは「減少しつつある写真館だが、その技術が認められ、スポットライトが当たって良かった。写真館の経営者としても嬉しい」と話す。また、マイスターとして「お客さんの期待を裏切らないような仕事をしていきたい」と抱負を述べた。
店は「証明写真」が脚光を浴び、撮影に年間4000人が訪れる。また、近年では生前の遺影撮影の依頼が増えているという。
市議の写真展
鈴木さんは日本写真館協会川崎市高津支部として高津区選出の市議会議員9人の日常の姿をおさめた写真展を企画。同店向かいの「まちの駅アンジェ」で11月15日(火)まで開催している。入場無料で午前10時〜午後6時。鈴木さんは「日頃会う機会がない議員さんの姿を地域の方に見てもらいたい」と話す。
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