高津区内で「マンションにおける防災」が課題となっている。区内の住民の大半がマンションに居住しているからだ。
そんななか、久地3丁目の大規模マンション「溝の口ガーデンアクアス」が1月22日、初めて地域と連携した「防火・防災訓練」を実施した。同マンションの管理組合と自主防災組織が主催し、高津区役所危機管理担当、久地西町自治会、久地第三町会が協力した。
「溝の口ガーデンアクアス」は入居者数855世帯の大規模マンション。独自の防災訓練は実施していたが、自治会・町内会へは未加入。区への自主防災組織の届け出はなかった。高津区内の防災組織としては空白地帯だった。
マンションに自主防災組織が立ち上がったのは昨年7月。第5期高津区民会議(2014年7月〜、2年間)がアンケートや懇談会を通じて、区内のマンション管理組合などに「マンションにおける防災対策を通じたコミュニティづくり」を呼びかけていた。
同マンションの自主防災組織は昨年9月に実施された久地小学校避難訓練に初めて参加。久地の里公園に設置されている「災害対策用貯水槽」による給水訓練が契機となり、地域との連携を図るために今回の訓練を計画したという。
訓練にはマンション住民110人と久地町内会の住民らが参加。災害対策用貯水槽からの給水訓練、水消火器による初期消火訓練、炊き出し訓練、高津警察署によるファイバースコープを使った捜索体験、防災グッズの展示などを実施した。
同マンションの住民は「地域と連携した貯水槽からの給水訓練は初めてだったので、大変成果があったと思う」と訓練を振り返る。また、当日のアンケートでは「災害対策用貯水槽のことは初めて知った」との声もあったという。
高津区役所危機管理担当は「このような地域連携の動きは非常にありがたい。今後も区内でこのような取り組みをサポートしていきたい」と話した。
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