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映画学校出身中野監督 日本アカデミー賞で優秀賞 初の商業作品にして快挙

文化

掲載号:2017年3月31日号

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トロフィーを手にする中野量太監督(43)
トロフィーを手にする中野量太監督(43)

 日本映画学校(現日本映画大学・麻生区)出身の中野量太監督(多摩区在住)が、初の商業映画作品「湯を沸かすほどの熱い愛」で、「第40回日本アカデミー賞」の優秀作品賞・優秀監督賞・優秀脚本賞に輝いた。

 日本アカデミー賞広報事務局によると、「長い歴史の中でも、商業デビュー作で3つの優秀賞受賞は数少ないケース」という快挙だ。中野監督は「(受賞作品の中で)おそらく一番地味な作品だが、映画の力で勝負できた」と語る。

 中野監督は日本映画学校卒業後、 国内外で14の賞に輝いた前作「チチを撮りに」(2013年公開)で評価を高め、今作「湯を沸かす―」では、宮沢りえさんやオダギリジョーさんら豪華キャストを実現させた。

 自身で脚本も書き、余命2カ月を宣告された母が、娘のため、自分のために起こす行動が驚きと感動を呼ぶ物語をつくり上げた。至るところに伏線が張り巡らされ、全篇に情感やユーモアがあふれ、親子愛、家族の絆、生と死が描かれている。

 自身の受賞のほか、母役の宮沢りえさんが最優秀主演女優賞、娘役の杉咲花さんが最優秀助演女優賞・新人俳優賞など合わせて6つの賞を受賞。授賞式で中野監督は、「宮沢りえさんは『さすが』という演技で2年前も最優秀主演女優賞をとっていたので、『いけるかも』と思っていたが、とにかく杉咲花さんに賞をとってほしいと強く思っていた」と話した。そのため、「最優秀助演女優賞は、湯を―」とアナウンスされた瞬間、涙があふれ、自然と抱き合って喜んでいたという。「親子(役)でとれて、最高の形」と語るが、登場人物のその人らしさを表現することを重んじる中野監督が生み出した、作品全体から滲み出る「親子らしさ」が認められた結果だろう。

 次回作は「国内でも海外でも通用するもので勝負していきたい。もっと大きな世界に行きたい」と準備に奔走している。
 

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