「生活衛生功労」で旭日双光章を受章した日本ペストコントロール協会元常任理事の 元木 貢さん 溝口在住 70歳
街の衛生保ち50年
○…害虫駆除や感染症の予防など長年の活動が評価され、日本ペストコントロール協会の元常任理事として、春の叙勲の旭日双光章を受賞した。ペストとは、英語で害虫やウイルスなど「厄介者」の総称で、近年では2014年のデング熱発生の際に代々木公園の蚊の駆除などに携わった。父親の三喜男さんに続く今回の双光章受章について「長年、公衆衛生管理を国に代わって行ってきたことを評価されたことは大変うれしい」と話す。
○…常任理事を務めた日本ペストコントロール協会はトイレの消毒などから始まった地道な仕事を全国規模で展開するにあたって三喜男さんが1968年に設立した。体じゅう薬まみれになる害虫駆除や衛生管理の仕事は当初は世間的に印象が良くなかった。しかし本人はそんなことは露にも思わず、父親の仕事をアルバイトで手伝っていて感じたことは、世間には不可欠な仕事であるということ。1964年に東京五輪の衛生管理で感謝状を贈られた経験は今でもいい思い出として残っている。そんな経緯もあって、大学は69年に商学部を卒業したが、仕事を継ぐため直後に東京大学医科学研究所寄生虫研究部の研究生になった。
○…仕事の傍らで取り組む趣味は実に多様だ。夫人と二人でゴルフをしたり、茶会を開いたりするほか、自身では長年テニスをやっており、また友人たちと共に油絵や写真の展覧会も開催する。なかでも料理に対する姿勢は特別で、自身で集めたレシピ集がいくつものファイルにまとまり、その日その日の自分が作った料理もノートに記録する。本人は「生活の一部だから」と穏やかに笑う。
○…そんな中、自宅でも紫外線トラップを仕掛けて自宅周辺の害虫を集め、どの種類が何匹獲れたかを調べるなど、研究にも熱心だ。父から継いだ会社の代表取締役としての次の目標は2020年の東京五輪での衛生管理や後進の育成だ。
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4月19日