市内最高峰の匠に贈られる「かわさきマイスター」の今年度認定者がこのほど発表され、高津区からは(株)総商の青木保男さん(69)と(株)ヴォラーミの藤巻今朝男さん(64)の2人が選ばれた。
かわさきマイスターとは、極めて優れた技術・技能で川崎市の産業発展や市民生活の向上に尽力し、後継者や若手の指導にも熱心な現役の職人に贈る称号だ。
フィルム産業発展に尽力
建築・自動車のウィンドウ・フィルム施工開発を行う(株)総商=区内野川=を1981年から営み、現在は同社会長を務める青木さん。当時はまだ日本で珍しく、規格化されていなかったウィンドウ・フィルムの施工技術を試行錯誤の結果独自に開発。そして海外勢に独占されていたフィルム産業界で国内メーカーを育てるために、技術の国家資格化などに奔走。その後も建物や自動車、新幹線の窓に張り、割れた際の飛散を防ぐフィルムを開発・施工するなど世界有数の技術で注目を集めている。今回の認定に青木さんは「少し照れるが、今後も川崎市やフィルム産業全体の発展に貢献していきたい」と語った。
貴金属加工で高い評価
貴金属装身具の独創的なデザイン・加工技術で厚生労働省認定ジュエリーマイスターにも選ばれている藤巻さん。宝飾の世界には24歳で営業として入ったが、「自分が本当に満足できる宝石を売りたい」と独学で加工技術を学び、1981年に埼玉県で創業。独自の透かしのデザインや技術が高く評価され、これまで数々の賞を受賞。2013年に久本のフィオーレの森に工房を移転。独自の作品制作のほか、お客一人ひとりの思い出に合わせたリフォームでも高い支持を受けている。藤巻さんは「マイスターとして今後も自分の技術を磨きつつ、若い世代にもこの仕事の魅力を伝えていきたい」と語った。
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