クチボソが水の流れに向かって泳ぎ、苔が生えた流木にはミナミヌマエビが歩いている―。水槽内の生物、水草、苔、石、流木など砂以外はすべて多摩川で採取し、多摩川の生態系を再現したアクアリウムだ。
このアクアリウムは、高津中学校の職員玄関前に展示され、同校自然科学部が飼育管理をしている。
昨年、創立70周年を迎えた同校が記念事業実行委員会からアクアリウム一式の寄贈を受け、部内で使い方を検討。地元、多摩川の生態系を再現したアクアリウムを作ることになった。
水槽内は流木や岩、石を重ねて窪みや高低差を作り、水槽上部から岩を伝うように水を流して水流を作った。顧問を務める小金正幸教諭は「初めは滝や洞窟を作ると言っていたので大丈夫かなと思ったけれど本当に作り驚いた」と話す。
生物や植物を捕りに行きレイアウトを行ったのは、部長の樋口倫太郎君(2年)、丹治孝太郎君(3年)、高橋名緒人君(3年)。手作りの仕掛けを駆使してフナやクチボソ、オイカワなど4、5種類の魚など2、30匹を採取。水草は7、8種、苔、流木や岩、石などを採ってきた。
高橋君は「魚のことを考えて、隠れられる空間を作ったことがポイント。窪みに入っているのでリラックスできていると思う」と笑顔で話す。丹治君は「植物がもうちょっと育てば、水槽内にもっと色が入る」とこだわりも。樋口君は「暖かくなってきたらドジョウもとれる。もう少し生き物を増やし、見る人に喜んでもらえたら」と話した。
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