文化講座などを主催する高津区文化協会(鈴木穆会長)が設立50周年を迎え、23日にホテルKSPで記念式典を開く。区の郷土史を学ぶ講座を年2回企画するなど、地元の歴史伝承に貢献してきた同会。多世代に向けた活動を展開しようと、今後は若手会員の獲得にも力を注ぐ。
高津区文化協会は1968(昭和43)年9月に結成。市内他区に先駆けて高津のペンクラブや文化団体、図書館友の会などの事業や活動を受け継いで初の高津区文化祭の開催と同時に設立された。
文化祭や講座のほか、文学碑の存続や建立に貢献してきた同会。溝口亀屋旅館閉館では散逸の危機にあった国木田独歩の文学碑を高津図書館前に2002年に移転。翌年には、ロータリークラブらと連携して北原白秋の文学碑を久地梅林公園に建てた。鈴木穆会長は「高津の偉大な文化遺産を次世代に継承していくことも大事な使命。命ある限り地元に文化伝承を続けていきたい」と語る。
創立当初は21団体が加盟していた同会。現在は44団体、46個人が所属する。また、06年からは特定非営利活動法人として更なる文化事業の推進にも取り組んでいる。
会結成のきっかけとなった「高津区文化祭」は毎年3000人近くが参加する代表的な行事で、美術展などが開かれる。創立40周年を機に誕生した「高津俳句大会(第8回から高津全国俳句大会に改称)」には、俳優の奥田瑛二さんなど毎年ゲストが登場し、区民の文化活動への注目を集めた。
会員の高齢化が進み、世代交代が課題となっている同会だが、毎年夏休みに行う「子ども一日文化体験教室」は約700人の応募がある。同会の田村富彦さんは「子どもたちが文化活動に興味を持ち、将来会員になって次の世代に継承してくれれば」と話した。
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