今月、高津消防署の署長に就任した 藤原 收(おさむ)さん 川崎区在住 58歳
まち全体を守る署に
○…署員150人を束ねるリーダーに。就任直後のあいさつでは「署員が『安全、確実、迅速』を徹底しなければ、人命救助は務まらない」と厳しく語りかけた。一方、「署員に笑顔がないと町も元気がなくなる。リラックスして職務を全うしよう」と優しく包み込んだ。「責任感を持って仕事をするのは当たり前。でも気を張り過ぎたら結果が出ないよ」と笑う。
○…多摩区出身。消防士を志したのは友人の影響だと語る。地元に貢献したい熱意に胸を打たれたと同時に、社会人になってからでも新しい夢を追えることに気づかされたという。「自分も地域貢献できる消防士になりたい」。大学卒業後に新卒で勤めていた建設会社を退職し、24歳で消防士の道に進んだ。消防学校では高卒の若い署員たちと共に腕立伏せ連続100回、1500メートル走など厳しい訓練に耐え抜いた。体力的には苦しいことばかりだったが辞める選択肢はなかったと当時を振り返る。「初めて明確な目標を持って進んだ道。毎日が勉強と思えば苦にならなかったよ」
○…高津消防署での勤務は3年ぶり3度目。同署では庶務課長、副署長を経験してきた。「街並みは少し変わったけど、人の温かさは変わらない」と高津への思いを語る。地域が一丸となって町を守る意識が高く、自分のモチベーションも上がると目を輝かせる。「区民に寄り添う消防署であり続けたい」と力を込める。
○…現在は妻と息子、娘の4人暮らし。双子の祖父でもあり「孫がかわいいからつい甘やかしちゃう」と照れ笑い。尊敬する父の教え、「勉強は他人から指示されず、自ら意欲的に学ぶもの」という言葉を胸に、常に高津のことを学び続けていきたいと口にする。家族だけでなく区民と署員を守る職務に努めていく。
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4月26日