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下作延在住関口さん 善意のごみ拾い、3年目へ 収集量は「キリン1頭分」

社会

掲載号:2019年6月7日号

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側溝のごみを拾う関口さん
側溝のごみを拾う関口さん

 溝口駅周辺やポレポレ通りでほぼ毎日、ボランティアでごみ拾いをしている区内在住の関口弘之さん(77)。先月31日でその活動が丸2年となり、今では少しずつ地元へ好影響を及ぼしている。

 関口さんは生まれも育ちも高津区。溝口は幼少期から主な生活圏であり、特にごみが散乱しがちな溝口駅周辺を中心に清掃活動を続けている。

 母親の介護のため55歳で公務員を離職。地元で不動産会社を営み、農業協同組合の正組合員として再び地域と密接に。いざ街を見渡すと、至る所にたばこの吸い殻や空き缶が落ちている故郷に愕然。不定期で吸い殻などを拾っていたが、ごみが一向に減らない街を見て、2年前に毎日清掃することを決意したという。

 清掃ルートは決まっており、まずは商業施設が建ち並ぶ溝口駅周辺を清掃。たばこの吸い殻や空き缶・ビンなどを、トングを使って慣れた手つきでごみ袋に入れていく。その後、側溝へのポイ捨てが目立つポレポレ通り、イトーヨーカドー溝ノ口店周辺を入念にごみ拾い。そこから自宅(下作延)までの帰路も清掃を続ける。

 1日の総距離は約4Kmで、所要時間は平均2時間。休み明けの月曜日は特にごみが多く、3時間以上かかることもある。集めるごみの平均量は、1日でスーパーの買い物袋1つ分ほど。重量は平均3kgほどで単純計算しても、これまで拾ったごみは1・6t。これはキリン1頭の体重に匹敵する(本紙調べ)。

広がる思いやりの輪

 区内にあまり知られていない関口さんの活動だが、着実に成果は表れている様子。懸命に活動する姿に影響を受け、休日に近所を清掃する人なども増えている。関口さんは「一人ひとりが街をきれいにするきっかけになれば」とはにかむ。農協関係のつながりで知り合ったJAセレサ川崎高津支店の越水彰一さんも、この活動に感銘を受けたひとり。「毎日休むことなく続けるのは、本当に素晴らしい」と話し、ごみ収集用のビニール袋を提供するほか、取り組みのあらまし等を地域に発信すべく広報役を買って出るなど、応援体制を整えている。

休むことなく黙々と

 荒天日以外は基本毎日、清掃活動を行っている関口さん。時には作業の側からポイ捨てされ、心無い言葉を浴びることも。それでも黙々とごみ拾いを続けられるのは、故郷を守りたいという強い思いと地域住民にかけられる「ありがとう」の温かい言葉だという。

 関口さんは「命ある限りごみ拾いを続けて、ポイ捨てする人を根負けさせたい」と今後も活動に意欲をみせている。

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