乳幼児を中心に口内や手足に発疹が出る「手足口病」が、全国同様に高津区でも患者数が急増している。川崎市感染情報センターによると、区内6カ所の定点医療機関の患者報告数が28人(6月17日〜23日)となり、同時期で比較すると過去20年間で最多となった。
市によると区内の第25週の定点あたりの平均患者数は4・67人。前週より1・6倍に増えている。市内の平均患者数4・57人よりも多い。川崎区と宮前区は既に警報基準値(5人)を上回る患者数が報告されている。市担当者は「手足口病は7月が発症のピーク。全市的に患者数は今後増加するとみている。予防を徹底してほしい」と注意を呼びかける。
感染経路は飛沫や接触、糞口(ふんこう)がある。担当者は「一番効果が高いのは、手洗いの徹底。流水と石鹸を使用し十分に洗い、タオルの共有を避けてください。特にオムツ交換をした後は、手洗いとオムツ処理を注意して行うことが重要です」と予防について話す。
区内の保育園では、予防策を講じている。
みぞのくち保育園(溝口)では、園児が持参する個別タオルとペーパータオルを使用。殺菌水を使用し、手が触れやすいテーブルなどを頻繁にふいている。
また、一昨年から区食品衛生協会を講師に招いた「手洗い講座」を園児、職員が受講し、手洗い意識の向上を図る。同園では現在、手足口病を発症する園児は少ないというが鈴木佳江園長は「流行期や季節に関係なく、常に気を配らなければならないと感じている。改めて手洗いを徹底し、予防に努めたい」と話す。
手足口病は、乳幼児を中心に流行する感染症。口内の粘膜や手のひら、足の裏などに2〜3ミリの水疱性発疹ができ、熱が出ることもある。通常は数日のうちに治るが、まれに髄膜炎や脳炎などを引き起こすこともある。
高津区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>