高津高校3年生の小野さくらさんと久本にある高齢者専門宅配弁当「宅配クックワン・ツゥ・スリー川崎溝の口店」が特殊詐欺の注意啓発に協力し、高津警察署と高津防犯協会から7月9日、感謝状が贈られた。小野さんが注意喚起の塗り絵を制作し、同店は塗り絵入りチラシを弁当配達時に高齢者へ配布している。
塗り絵入りチラシ制作のきっかけは、今年2月に行われたすえなが地域包括支援センターの地域会議。高齢者の弁当事情を話すため、宅配クックワン・ツゥ・スリー川崎溝の口店の梶原秀敏店長が参加。同会議に出席した高津警察署の五十嵐健警部補から、配達先の高齢者に詐欺注意喚起チラシを配布してもらえないかと相談があった。
同店は、配達時に利用者とコミュニケーションを取り、見守りの役割も担っている。梶原さんは「お客さんから訪問販売の押し売りや詐欺被害にあった話も聞く。自分たちに何かできることはないかと思っていた」と話す。
高齢者の興味関心をひくため、五十嵐さんは塗り絵チラシを提案。詐欺啓発キャンペーンの協力などで交流のある高津高校に絵柄を依頼した。
絵柄を描いた美術部の小野さくらさんは「近所に高齢者が多く、親戚のように接している。詐欺の防止に貢献できたら」と協力を申し出た。心掛けたのは「楽しく、気軽に」意識を向けてもらうこと。親しみやすい絵柄で不審電話への注意を呼びかけている。
高津防犯協会が寄付した色鉛筆とともに同店が配布。梶原さんは「皆さん楽しそうに塗り、見せてくれる。また、配布するスタッフの啓発する意識も高まった」と話す。同署の三鬼洋二署長は「地域の方の協力で啓発させてもらうことは本当にありがたいこと」と感謝を述べた。塗り絵入りチラシは同店のほか、区内19カ所の高齢者施設など3700枚を配布している。
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