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生産緑地22年問題 市、農地保全へ分岐点 「特定」申請 周知進め

社会

掲載号:2020年7月24日号

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市民農園として活用される生産緑地
市民農園として活用される生産緑地

 市街地の農地を守ることを目的に、市からの指定で税金が減免される「生産緑地」。2022年にはその多くが指定から30年の期限を迎え、宅地化が懸念される。川崎市は農地の保全や活用に向け、今年度予算を拡充。営農義務と税制優遇を継続する「特定生産緑地」の指定や、農地の貸借を推進する。

 市内の生産緑地は1710カ所(1006世帯)。10年ごとに税制優遇を延長する特定生産緑地の指定は、所有者が自ら申し出る必要がある。市は最初の受付を昨年12月から2カ月実施。対象881世帯のうち、403世帯が申請した。

 中原区で農業を営む男性(76)は「息子も一緒に続けている。税制の面もそうだがここに家を建てたくない」と申請を選んだ。一方、生産緑地を相続した場合は「終身営農」の義務があり、申請せざるを得ないという声も。宮前区の果樹園園主(66)は「申請しないと多額の納税が必要で、選びようがない」と話す。

 市は今年も12月から申請受付を予定。担当者は「納税猶予を受けていて申請不要と勘違いしている方もいる。今後も説明会や案内書で周知していく」と話している。

選択広がる「貸借」

 後継者不足も課題になる中、「都市農地貸借法」が18年に施行。納税猶予を受けたまま農地を貸せるなど、生産緑地の貸借がしやすくなった。

 高津区に昨年開所した西高津くさはな保育園では、隣接する農地の所有者から提案を受け一部を借用。サツマイモや夏野菜を育て、園児が収穫している。同園は「子どもたちにとって非常に良い体験をさせてもらっている」と感謝を示す。

 多摩区の市民農園・川崎東生田農園は、果樹園だった農地を借りて昨年6月に開園。約20人が野菜作りを楽しむ。運営する(株)マイファームでは、新制度下で首都圏等に10件の市民農園を開設。同社担当者は「税制上難しかった農地の活用ができるようになった。農地所有者からの問い合わせが増えている」と語る。

 市はJA等と連携した協議会で貸借を促進。貸借希望者の情報をウェブサイトに掲示している。
 

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