昨年の台風19号(令和元年東日本台風)による排水樋管地域の甚大な浸水被害を受け、市上下水道局は7月16日、浸水に関する検証と短期対策の進捗状況の説明会を東高津小学校で行った。
市担当者は4月に公表している検証結果と短期対策の住民説明会が新型コロナウイルスの影響で遅れたことを説明。この日は諏訪1丁目から3丁目の住が対象。36人が参加した。
同局は排水樋管ゲートの操作手順を「管内で河川が逆流したときは水門ゲートを閉門にする」ことに見直し、水門ゲートを閉門したことで起こる内水氾濫は、各排水樋管に1台配置する排水ポンプ車で対応することを説明した。
台風19号と同じ降雨量と河川水位の条件で新たな操作手順と短期対策を講じた場合、諏訪排水樋管周辺の床上浸水面積は約4割減となると報告した。説明会に参加した男性は「住民にとっては4割減ではない。結局6割は浸水。排水ポンプ車を増やすべきでは」と、市の対応に不満を示した。
また、時間が足らず、質問できなかった住民が市担当者に詰め寄る姿も見られた。同局は、質問はホームページなどで受け付けるとし、回答も含め公開していくと説明した。
久地、東高津で4回
排水樋管周辺地域の住民説明会は、7月27日、28日に東高津小学校で、7月29日、30日に久地小学校で予定している。
災害時、町会の重要性語る
7月17日に行われた高津区全町内会連合会研修会で、諏訪排水樋管周辺に位置し、台風19号で甚大な浸水被害を受けた北見方町会の藤原忠興会長が災害体験を語った。
台風襲来時は住民の自家用車の避難場所に公民館や神社境内の敷地開放や車両の誘導、夜間警備の実施、公民館を急遽避難場所として開設したことなどを話した。また、ゴミの搬出、家の消毒作業、罹災証明など発災後も混乱が続いたという。
同町会は、行政との調整役を担い、要望は会長や役員に伝えるよう、住民に周知した。藤原会長は「個人がそれぞれ連絡しても、役所も対応しきれない。有事こそ町会長は現状把握と素早い判断、実行力が求められる」と経験を語った。
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