高津区が主催する在宅医療のシンポジウムで基調講演を行う 野中 勇志さん 下作延勤務 38歳
「医療で地元に貢献したい」
○…高津区役所のそばに、訪問診療に特化したクリニックを開業して約半年。「まだ(開業後)日が浅いので…」と謙遜しながらも「緊急で訪問診療を依頼したい患者様は沢山いらっしゃる、またそういう心配や不安を抱えた方は多いのではないかと思います」と地元における在宅医療のニーズを冷静に分析する。
○…地域の居宅介護支援事業所のケアマネージャーや高津区役所の職員などからの強い要請を受けシンポジウムの基調講演を引き受けたのも、こうした需要から生まれる自身への期待の大きさを感じ取ったからといった様子。依頼自体は第一波のコロナ禍真っ只中だったため「本当に開催するのかも分からない状況でしたが『私でよければぜひ』と、お受けしました」と経緯を語る。
○…救急医療や消化器外科、癌治療などに携わり「患者ファースト」の姿勢を貫く一方、先輩医師の紹介で訪問診療を知ったのだとか。「病院を退院した患者さんが自宅で過ごしている姿は、病院勤務では見たことが無く新鮮でしたね」と振り返る。同時に「自宅で過ごす様子は人ぞれぞれ全然違うんです。自宅療養の大変さと大切さを知り、今まで培ってきた医療で地元に貢献したいと思ったのが訪問診療を専門にするクリニック開設の理由ですね」とも。
○…区内の小・中学校出身。当時からの旧友とは「今でも家族ぐるみで付き合っていますよ」とニッコリ。「生まれ育った高津区で皆様が少しでも快適に暮らせるよう、医療でお手伝いできれば」と想いを語り、医療と介護の連携強化などにも尽力する。無駄を厭わず、面倒な事もすすんで行うのがポリシー。その瞳には患者のみならず「地元ファースト」で推し進める在宅医療の未来像が、映っている―。
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3月29日