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フッ化物洗口 市立小へ導入足踏み 市教委、コロナ対応優先で

社会

掲載号:2021年1月15日号

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 川崎市教育委員会は、むし歯予防に有効とされる「フッ化物洗口」の市立小学校への導入に向け、年度内に予定していた歯科医らからの意見聴取を見送る方針を示した。コロナ感染防止のため、校内での歯みがきを自粛する小学校もあり、歯科関係者からは児童の歯に対する意識低下を懸念する声も聞かれる。

 「フッ化物洗口」は低濃度のフッ化物水溶液でうがいをする取り組み。就学前後から15歳ごろまで継続することで、永久歯のむし歯への効果は、未経験者と比べ約3〜8割抑制できたとの研究結果を受け、厚労省が推奨。全国で導入が進む。

 しかし、市内でフッ化物洗口を実施している小学校はなく、市議会や有識者による研修会でその必要性が問われてきた。市内児童のむし歯有病率は減少傾向にあるものの、家庭環境による健康格差など課題は多いという。市歯科医師会は、児童が一律に負担なく取り組め、成人期の歯周病対策などにもつながると説き勧める。

 市教委は昨年3月の特別委員会で、歯科医や学校にフッ化物洗口に関する意見聴取を行い、今年度中にとりまとめると言及。しかし、担当者は「休校措置以降、学習対応と感染対策を最優先で進めており、調査の実施は未定」と話し、進展の見通しは立っていない。

 一方、市内の保育所では25施設がフッ化物洗口を導入(昨年2月時点)。2002年に県のモデル事業として5施設で始まって以降、徐々に普及している。市から委託を受ける歯科医は「歯が生え替わる幼少期からの習慣づけが有効」とし、就学後の継続が重要との考えを示す。

自粛傾向に危機感

 市では、定期健診以外の歯科保健活動を各小学校に一任。市教委が19年2月に実施した調査によると、給食後の歯みがきを全校で実施している学校は市内113校中12校にとどまる。加えて今年度は感染防止の観点から自粛する学校も多い。

 西丸子小(中原区)では13年間続けてきた歯みがきを、昨年の休校を機に中断。学校歯科医の佐藤哲郎さんは「定期健診でむし歯予備軍が増えた。生涯にわたる児童の歯の健康に対する意識を再度高める必要がある」と危機感を強めている。

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