川崎市は9月7日、2021年度の市文化賞等の受賞者を発表した。学術や文化活動、社会福祉などの分野で功績のある6人2団体が選出され、高津区からは文化賞に日本地名研究所=溝口、社会功労賞に前川崎市医師会副会長の片岡正さん(69)が選ばれた。
地元への愛着深め
今年発足40年となる日本地名研究所(個人会員200人、加盟団体40)は、設立以来川崎市を拠点に地名の由来に関する学術研究を重ね、全国の地名研究の中心的な役割を担ってきた。市内では『川崎の町名』、『川崎地名辞典』をまとめたほか、市民講座などを通じて地域の歴史や文化への理解や、地元への愛着を深める機会を提供している。受賞を受け、菊池恒雄事務局長は「評価して頂いたものをどう継続していくかが課題。今年から改訂作業を進める『川崎の町名』には、多くの協力者が集まっており、市民一体となった活動を形として残していけるのでは」と話す。
小児医療発展に貢献
梶ヶ谷でかたおか小児科クリニックを営む片岡正さんは、開院以来地域の小児科医として母子保健の向上に尽力。川崎市医師会の副会長も務め、病児・病後児保育施設の開設や小児救急医療体制の整備に努めるなど子育て支援体制の充実や小児医療発展に貢献してきた。新型コロナ対応に際しては市や医療関係団体と連携し、感染症検査やワクチン接種体制の構築にあたった。片岡さんは「私でいいのかという思いもあるが活動を評価して頂けたことを喜んでいる」とコメント。現在は副会長を退任しているが「小児科医会の会長としての立場で、コロナの小児への感染拡大防止に努めたい」と話している。
なお、文化芸術分野で活躍する若手に贈られるアゼリア輝(かがやき)賞には区内出身の俳優、加藤梨里香さん(23)、洗足学園音楽大学出身で同大講師のサクソフォーン奏者、齊藤健太さん(28)が選ばれた。贈呈式は11月4日(木)に国際交流センターで行われる予定。
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