本紙は高津区の鈴木哲朗区長に新春インタビューを行った。昨年1年間を振り返り、コロナ下での区政運営の進捗や今後の課題、また区制50周年を迎える今年の施策などを語ってもらった。(聞き手/本紙・室野義之)
――昨年の振り返りや所感、100点満点で自己採点をお願いします。
「新型コロナ感染症という新たな敵と向き合って2年近く経ちますが、発生数をここまで抑え込めたのは(12月中旬時点)、対策に取り組んで頂けた区民の皆様の意識の高さのおかげ。ただただ感謝いたします。区民の皆様や職員は100点満点。皆様が勝ち取った100点を私も一緒に喜びます。私自身は昨年50点だったので60点です」
――2年に及ぶコロナ下。明るい話題が見出しにくい中、区長が重点的に取り組んできた区政運営施策と個々の進捗は。
「職員300人が一丸となりコロナと対峙しました。陽性者、濃厚接触者等への対応や追跡調査に当たっては、衛生課(保健所支所)の職員だけでは到底間に合いません。『区民の命と暮らしを守る業務と法定業務以外の業務については中止または延期とし、そこから生じる余力を全て衛生課業務の応援に充てる』を合言葉に取り組みました。またワクチン接種についても希望する一人でも多くの方に接種できる体制を整え、貴重なワクチンのロス(廃棄)を発生させない対策に注力しました。コロナ対策は遺漏(いろう)なく進められました。職員の体制をコロナシフトとしたことで、他業務で区民の皆様にご迷惑をおかけしないか気がかりでしたが、今のところお叱りは頂いていません。皆様のご理解と職員の献身的な努力に感謝します。
さらに喫緊の課題として、川崎市では2050年までに二酸化炭素の排出実質ゼロを目指す取り組みを進めており、そのモデル地区として溝口エリアが指定され『脱炭素アクションみぞのくち』と銘打ち市民、事業者の皆様と取り組みの広がりを求めて行動をスタートさせました。昨秋には、川崎フロンターレ様と脱炭素アクションや健康づくりの取り組みを進めることを目的とした協定も締結いたしました。今後、多くの皆様のアイデアとご参加に期待すると共に、より一層の魅力あるまちづくりに向けて取り組んで参ります」
今年も「市民視線」で
――「市民の視線で、考え動く」をテーマに進めてきた2021年の区政運営の総括と、実績や今後の課題を。また、今年のテーマを簡潔なキーワードでお願いします。
「地味ではありますが、地域課題や区民一人ひとりが抱える悩みの声に耳を傾けコツコツ解決してきました。しかし、課題は山積です。今年も市民視線を大切に『地に足の着いた行政運営』で皆様の暮らしをお支えするため邁進いたします」
――今年は区制50周年。一層力を入れたい施策と新年の抱負は。
「50周年は単なる節目。周年事業に腐心するあまり、区民の安定した日常生活をおろそかにすることのないよう、節目の年だからこそ切れ目のない行政サービスの提供に努めます。周年事業のための周年事業ではなく、日頃の取り組みをこの機会に叡智を集めて作っていければ」
――最後に、本紙読者にメッセージを。
「毎月の私のメッセージに対し温かいお声がけを頂きありがとうございます。皆様と早く直接お会いして、熱く楽しく語り合いたいです。そのために、個人としてもコロナの完全収束が究極の目標です」
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