川崎市男女共同参画センター(すくらむ21/納米恵美子館長)はコロナ下の女性の孤立を防ごうと、情報交換や居場所づくりとして「お月さまカフェ」を7月から始めた。地元企業や団体も協力し、不安や困りごとの相談や必要な支援につなげる場を目指す。
同センターは昨年度、非正規雇用で未婚、非婚など川崎市内在住の独身女性へのコロナ禍の影響を調査。この結果によると、非正規の6割以上が「家計が苦しい」、5人に1人が「悩みや不安を相談できる相手がいない」と回答。必要な支援では、金銭的な支援と同等の割合で「心身がリフレッシュできる場」を求める声が上がっていた。
こうした実態を踏まえ、同センターでは身近で気軽な情報交換の場を設けようと民間事業者・団体の協力も得て月に1回のサテライトカフェを開催している。ライブやヨガのほか、毎回図書の貸し出しや無料のビュッフェ、日用品の配布を実施。昨年、生理用品を寄付し無償配布に協力した区内の飲食店「フジマルクラフト」が協力し、料理の提供などを行っている。同店の藤原由美子さん=人物風土記で紹介=は「盛り上がることが目的ではなく、お茶を飲みながら本を読んだり誰かと話したり、ゆったりした空間になれば」と思いを話す。同センターの担当者は「若い世代は特に、行政の窓口にアクセスするのはハードルが高い。民間の方の協力を得ることで知ってもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。
カフェは市内在住、在勤、在学の16歳以上の独身女性が対象で、次回は9月14日(水)に開催((問)【電話】044・813・0808)。会場は大人のオアシス・チルタス(久本2の8の18)で午後5時から8時、定員20人。予約不要で参加費無料。藤原さんは「気軽に来てもらい、必要な情報を届けられたら」と話している。
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