市民の手で劇団を招聘して鑑賞する演劇鑑賞会「川崎市民劇場」の代表幹事 関 昭三さん 横浜市在住 69歳
演劇を通じて地域交流
○…全国の演劇を市民自らが川崎市に招聘して鑑賞を楽しむ会員制演劇鑑賞会「川崎市民劇場」に携わって44年になる。3年前からは会員を取りまとめる代表幹事も務めてきた。発足当時から活動する数少ないメンバーとして周囲からの信頼は厚い。「会の魅力は劇団と一緒に芝居作りに関われること」。鑑賞するだけでなく、荷物の搬入やチケット販売といった裏方の仕事や稽古場訪問など上演日まで様々な準備に参加できるのが大きな楽しみ。
○…会が発足した1960年代は多くの青年労働者が仕事をするために川崎に移り住んでいた。「ギャンブルや風俗でない健全な文化活動をしたくて演劇鑑賞をしたのが始まり」と話す。当初は700人ほどだった会員も今では約2800人にまで広がった。多摩区や宮前区、中原区、幸区の4区で例会と呼ばれる観劇会を作り、様々なジャンルの演劇を楽しんでいる。「鑑賞を通じて地域の人々と交流できるのが喜び」
○…一方で活動には大きな壁もある。劇団の活躍できる場がどんどん減っている今こそ、演劇ができる場所を提供したいと願うも、会員数の減少により資金が集まらず劇団側に迷惑をかけることがある。不況の影響もあり、多摩区の例会は今年4月で閉めることになった。「新たな鑑賞会を作れるよう、市民に芝居の感動と充実した活動内容を伝えていきたい」。任期が終わるまでの残り期間、精一杯やり抜こうと意気込む。
○…今年5月に多摩市民館で上演される川崎郷土・市民劇「枡形城落日の舞い」では、かつての川崎市青少年舞台芸術活動の流れで制作を担当している。鎌倉時代に生田緑地内に城を築いたといわれる武将の悲劇を描いた作品だ。「川崎にこんな歴史があったのかと驚いている」。多摩区名産のらぼう菜や菅の獅子舞、祝い歌といった今も続く郷土色をどう舞台上で表現していくか。「完成が待ち遠しい」と表情を緩めた。
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4月19日