衆院小選挙区神奈川9区 格差広がり、依然最小区 最大10区と「1票の格差」1.5倍以上
総務省が先月25日、2010年国勢調査の速報値にもとづく衆院小選挙区の選挙区ごとの人口を発表した。神奈川9区(多摩区・麻生区)は県内18選挙区の中で最も少なく、最も多い神奈川10区(川崎区・幸区・中原区)との「1票の格差」は1・5倍以上となり、前回調査よりも格差が広がった。
総務省の試算結果によると、神奈川9区の10年国勢調査の人口は38万3956人で前回05年調査に引き続き、県内で最も少なかった。最も多い60万5477人の神奈川10区と比べて格差は1・577倍となった。前回調査は1・559倍で、1票の格差が拡大する結果となった。
全国をみると、最も人口が少なかったのは高知3区(土佐市・須崎市・四万十市など)で、神奈川9区と比べると1・591倍の格差があった。最も多かったのは60万9081人の千葉4区(船橋市)。次いで神奈川10区、3番目に59万1194人の東京6区(世田谷区の一部)が多く、首都圏の選挙区が上位を占めた。最小の高知3区と最大の千葉4区の格差は2・524倍で、前回調査の2・203倍から拡大した。
神奈川県の定数18から19か
衆議院議員選挙区画定審議会設置法では1票の格差は「2倍以上とならないようにすることを基本とする」と定められている。今回の調査で最小の高知3区と2倍以上の格差が開いたのは全国で97選挙区。前回調査48選挙区の2倍超に拡大した。神奈川県内では18区中、11区が2倍を超えた。
都道府県別の人口に応じて定数を配分した試算では、神奈川県の定数を18から1増やして19にするという結果になった。
神奈川・鳥取参院で格差5倍
参議院選挙区についても試算しており、150万8250人で最大の神奈川県と29万4209人で最小の鳥取県との格差は5・126倍にまで及んだ。前回調査の4・842倍(大阪府と鳥取県)から大幅に拡大した。
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4月5日