「地域の初動が大切」 元消防庁長官が防火・防災シンポで
多摩消防署(平野敏行署長)と多摩防火協会(川崎善太郎会長)が主催する「防火・防災シンポジウム」が今月3日、多摩市民館大ホールで開かれた。地域防災力をテーマに専門家や消防関係者らが話し合った。
基調講演を行ったのは、元総務省消防庁長官で現在、財団法人地域創造の理事長を務める林省吾さん。「地域防災力の現状と課題」と題して、長官時代の体験を交えて地震や風水害に対する市民の心構えを話した。
「災害発生時の行政の対応には限界があると認識させられた。被害を最小限に抑えるために地域社会の初動が大切と感じている」として「家族や隣近所など地域社会で要介護者や高齢者などの弱者への対策が大切」と訴えた。各家庭の対策として「水害などの避難勧告が出た場合は速やかに避難することが大切」「地震対策に窓ガラスの飛散防止シールが効果的」などと来場者に伝えた。
「大災害に備えて〜地域防災力の向上〜」と題するパネルディスカッションには林さんや平野署長、川崎会長のほか、松澤忠志多摩消防団長、独自の防災活動に取り組む菅町会の原島小賀子会長らが出席し、それぞれが取り組んでいる防災活動を発表した。
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3月29日