多摩区内でひったくりが相次いでいる。5月30日現在で認知件数は21件と前年同時期の4件と比べて5倍のペースで多発。多摩警察署では市民に注意を呼びかけ、警戒を強めている。
バイクで追い抜きざま
多摩警察署によると、登戸駅や向ヶ丘遊園駅を中心に駅から500メートル圏内に被害が集中しているという。2010年の認知件数は42件で前年を上回るペースで多発している。
手口はミニバイクやビッグスクーターと呼ばれるバイクに乗った2人組が追い抜きざまにひったくるケースが多い。歩行中に車道側に持ったバッグや自転車の前カゴに入れたバッグが狙われやすい。高齢の女性に被害者が多く、犯行の時間帯には特定がないという。
複数のグループか
同署では、過去の犯罪情報を分析して次の犯罪を予測する犯罪事件管理システム「コムスタット」を活用。一定の成果を挙げ、昨年8月から11月の間にバイクを使って23件の犯行を繰り返した22歳の主犯格の男と少年によるひったくりグループを逮捕したケースもあった。
相次ぐひったくり被害を食い止めようと、署内の刑事課と生活安全課、地域課が合同プロジェクトチームを結成し、警戒を強化。複数のひったくりグループが存在するとみて、市民に注意を呼びかけている。
同署刑事課では「犯人は手軽と考え、ゲーム感覚でやっている」と指摘。ひったくり対策として▼自転車カゴに防犯ネットを施すこと▼車道側にバッグを持たず、タスキ掛けにすること▼携帯電話やヘッドフォンを使用しながら歩かないこと――を挙げている。
全国ワーストに
県下全体でもひったくりが多発している。5月30日時点で認知件数は743件(暫定値)で昨年同時期よりも45件多いペース。5月までの集計値をみると、大阪府や東京都を抜いて全国ワーストワンを記録した。
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