つながるトートで被災地支援 多摩区の子育てママが中心
被災地から遠く離れた川崎でも被災者のために何かしよう―。多摩区を中心とする子育て中のママたちが立ち上げたプロジェクト「ママプラグ」。被災者の女性たちに作ってもらったトートバッグをインターネットで販売し、売上げの一部を「制作費」として直接還元する取組みだ。昨年9月に第1回目のワークショップが開催され、約20人が参加した。
「子育て中のママたちは被災地に瓦礫の撤去には行けない。震災直後は自分たちも無力感でいっぱいだった。だからこそ子育て中でも無理なくできる支援体制を作りたいと思った」と話す同プロジェクトのロー紀子さん(38)。
あらかじめ花がプリントされた90センチ×200センチの布に、参加者たちが特殊クレヨンで思い思いの色を付け、カラフルに仕上げていく。その布を裁断、裁縫して「つながるトート」を制作する。1個2625円で販売し、原価を差し引いた金額が被災者に支払われる仕組みだ。
布の下絵を手がけたのは世界的に活動している2人1組のアーティスト「MireyHIROKI」(ミレイヒロキ)。スペイン王室やフランスの美術館でも作品が所蔵されているという。
「このワークショップの時間は震災時の壮絶な体験や今の不安を一緒に制作する仲間たちとシェアする場にもなっていると思う」とローさん。経済的な支援以上に被災者同士の交流に意味があるという。「購入してくれた人が喜んで使ってくれることで、被災者の方たちは救われるはず」。
参加した被災者らからは「一心不乱にクレヨンを動かすことで非日常を感じられた。気持ちを吐き出すことができて楽になる。3・11以来初めて自分の時間を持てた」との声も聞かれたという。
あさって29日(日)にも「つながるワークショップ」が市内で開催される。無料で保育もある。会場はカフェマイム(幸区堀川町66の20川崎市産業振興会館2F)で午後1時から3時まで。参加費は無料。参加希望者は電話(【携帯電話】070・6517・1140)かメール(【メール】info@llp-plugged.com)で申込みを。
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3月29日