科学館に新名物「地ビール」 学生が命名 大人の集客も狙い
今年4月にリニューアルオープンする「かわさき宙(そら)と緑の科学館」(青少年科学館)を盛り上げようと、新しい名物づくりが進んでいる。16日、専修大学の学生が商品名を検討していた地ビールの名前が「スピカ」に決まった。青少年向けのイメージから脱却した新たな集客に一役買いそうだ。
ビールの命名は、地域活性化の一環として多摩区役所地域振興課が同大商学部の前川ゼミに依頼した。商品を提供するのは小口醸造のビールとして市内で初めて免許を取得した登戸の「クラフトビア・ムーンライト」。科学館用にホップを効かしたコクのある味わいに仕立てるという。
命名したこの日、学生は科学館のプラネタリウムにちなんで「昴」や「ポラリス」など星の名前を候補に挙げた。語呂のよさや「穀物の穂」を意味することから「スピカ」に決めた。
スピカを提案したひとり、高村ちとせさん(2年)は「自分たちが考えたアイデアで商品が出来上がっていくのは嬉しい。地元の人から愛される商品になってほしい」と話していた。
ビールは新たに館内にできるレストランで販売される。1本(500ミリリットル)550円前後の予定。学生らはラベルデザインにも取り組み、3月20日に開かれるプレイベントでお披露目する予定という。
菓子づくりも
川崎市菓子協議会多摩麻生支部も和菓子づくりに取り組む計画。地ビールと同様、区役所の企画として学生のアイデアを生かし、夏までに商品化するという。
同館の愛称が「サイエンスプリン」に決まったことを受けて、プリンづくりを計画しているのが多摩区商店街連合会。日本女子大学の学生のアイデアを生かして加盟店でオリジナル商品を作るという計画。プリンだけでなく、洋菓子づくりに取り組むという。
同科学館の山田友之館長は「これからの時代の博物館は観光や商業、産業の面でも地域振興に寄与するのが役割。こうした名産づくりは科学館にとってチャンス。青少年向けのイメージから140万市民を対象に幅広い層に利用してほしい」と話している。
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3月29日