生田緑地 マネジメント組織 設立 保全と利用のあり方探る
生田緑地の保全と利用のあり方をどう考えるか――。市民団体や行政関係者らで構成する「生田緑地マネジメント会議」の設立総会が18日、多摩区役所で開かれた。都市にありながら大規模な自然環境が残る生田緑地のめざすべき将来像を描こうと、相互連携や合意形成などの新たな仕組みづくりに取り組む。
生田緑地は1941年、川崎市都市計画緑地第1号に指定され、緑地としては市内随一の規模を誇る。緑地内には貴重な生物が生息する自然環境が残る一方、3つの文化施設や広場、展望台などがあり、公園としての側面もある。そのため、行政機関のほか、環境保全に取り組む市民団体やまちづくりに取り組む市民団体、周辺の町内会・自治会などの地元の団体組織が数多くかかわっている。
今回示された「生田緑地マネジメント会議運営ルール」は、市民側と行政側が連携して運営や課題解決に取り組む場を作ることが目的。市民団体や町内会・自治会、大学、行政、指定管理者などの49個人・団体の正会員と準会員1団体が管理運営に参加する。対象は「管理」「改修・整備」「運営」の3領域で▼自然の保全・利用方針の作成▼公園利用のルールづくり▼公園施設の改修・整備にかかる調整▼情報発信やイベント開催――などに取り組む。
この日の総会には会員のほか、関係者も合わせて約80人が参加した。意見交換会では「生田緑地の切手を作ってほしい」「自然に親しむ方法として木の名札を作ってみてはどうか」「学生を観光大使にしてPRしてみては」などと早速提言があった。
会長に就任した薬袋(みない)奈美子・日本女子大学家政学部准教授は「市街化したまちの中に残っている広大な緑地として貴重。これだけ多くの組織がかかわる取り組みは全国的にも類のない試み。前途多難な面もあるが皆さんと力を合わせて取り組んでいきたい」と話していた。
同会議は今後、6月に全体会を開き、運営会議や自然環境保全管理会議などの部会を定期的に開催する計画。市に「保全利用方針」や「植生管理計画」を提言するとしている。
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4月5日