消防局 ビデオ喉頭鏡を導入 県内初 救命士が気管挿管
川崎市消防局では15日から、ビデオ喉頭鏡を用い気管挿管を行う救急救命士の活動を開始した。救急現場で心肺停止の患者などに救命士が気管挿管を行うのは県内でも初めて。
ビデオ喉頭鏡は先端に小型カメラを搭載した内視鏡の一種。喉の内部が映像で映し出されるため、挿入する気管チューブの確実な挿管を確認できるほか、頸部損傷などで首が動かせない患者にも気管挿管が行える。
これまで気管挿管は医療行為とみなされ医師しか行えなかったが、2004年に救急救命士法の改定が行われ、都道府県が国の規定で行う所定の講習や実習を受ければ、救急救命士でも行えるようになった。
市内では昨年策定された教育カリキュラムに基づき、47人の救命士が所定の講習を受講。うち8人が病院手術室での実習を修了して県から認定を受けた。愛知県や静岡県などでは救命士による気管挿管がすでに行われているが、神奈川県での実施は川崎市が初めて。
市消防局ではビデオ喉頭鏡を用いた気管挿管を心肺停止状態の患者の気道確保を図る方法のひとつと位置付け、今年度以降も病院実習を実施していく考え。救急現場でビデオ喉頭鏡を使用できる救命士を引き続き増員していくという。
※用語解説/「気管挿管」…気管内に呼吸確保用の管を挿入して心肺停止傷病者の気道確保を図る行為。従来型の喉頭鏡にはモニター等の搭載はなく、気道を確保するには専門技術を身につけた医師による経験と実績が必要とされていた。
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3月29日