川崎市 高校生に介護職の指南本 人材確保狙い、啓発
川崎市健康福祉局がこのほど、市内の高校生を対象とした冊子「介護のプロになろう」を発行した。慢性的な人材不足が続く介護職に目を向けてもらおうと、昨年作成したものに改定を加え、プロになるまでの道筋を具体的に盛り込んだ。
介護に係わる仕事を紹介する冊子「介護のプロになろう」は、慢性的な人手不足が叫ばれる介護人材を確保していく目的で昨年も発行された。A4見開き12ページを5千部発行し、市内の公共施設や高等学校、ハローワークなどに配布した。
高齢者施設で働く人の1日を時系列にまとめて写真で紹介し、やりがいや仕事の魅力を具体的に示した。介護に係わる資格の違いなどの解説も掲載し、市内の特別養護老人ホームの給与の調査結果をまとめて待遇面も紹介した。
具体的な道筋示す
ただ、介護職については離職率の高さを問題視する見方もある。今回の改訂は、長期的に働くという視点で介護職に就こうとする若者を創出するのが狙い。
製作に携わった同局高齢者事業推進課では「どのような仕事をどれくらいの期間担当し、どのような資格を取得するとどういうポストに就けるかといったキャリアアップの道筋”キャリアパス”を今回新たに盛り込んだ。介護を一生の仕事としてとらえる若者を増やしていく取り組みを考える上でもこの仕組みを広める必要がある」と話す。
この「キャリアパス」のページでは事例を挙げて紹介している。介護福祉士専門学校を卒業し、20歳で特別養護老人ホームの介護職に就いた場合のキャリアモデルを図で掲載。介護の現場でキャリアを積む選択のほか、施設運営を目指す進路と必要な資格についても示している。
同課では新たに5千部を発行し、市内の高等学校に配布するほか、市内のハローワークなどでも配布するとしている。
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4月19日