多摩消防署(松野忍署長)は17日、東日本大震災の被災地、福島県双葉町に派遣されていた消防司令補の阿部公晴さんに表彰状を授与した。多摩署勤務に戻った阿部さんは被災地の厳しい現実も伝えた。
阿部さんが派遣されたのは双葉地方広域市町村圏組合消防本部。現地の消防本部では消防職員も被災し、早期退職者が増えて消防業務がままならない状況という。こうした事態を受けて全国の自治体では消防職員を派遣。川崎市消防局は今月13日から25日までの期間中、阿部さんを含めて3人を派遣した。
時間止まったまま
阿部さんは仙台市出身。震災の発生当初は内勤で行けず、被災地を支援したいと今回、志願したという。
派遣先では、警戒区域外の広野町の消防署を拠点に倒木を除去するなどの道路確保や、消火栓などの水利管理といった活動にあたった。防護服に身を包んで警戒区域内のパトロールも実施したという。
「警戒区域内は2年前のまま時が止まったようだった。倒壊した家もそのままになっていて、人がまったくいない光景に違和感を覚えた」と語る阿部さん。放射線に関する知識を身につけて恐怖はなかったというが、放射能測定器のアラーム音だけが鳴り続ける異常な雰囲気だったという。
「期間も半ばを過ぎたころに気づいたが、派遣中は1度も子どもの姿を見なかった。警戒区域はもちろん、街中でも。子どもの声がまったくしない町に寂しさを感じた」と話していた。
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