新1年生が学校生活になじめるようにシニアが授業を見守り――。こんな取り組みが下布田小学校で行われている。地域保健を研究する研究員が企画を持ちかけて昨年から始まった。市内では珍しい試みで、将来的には全国に普及させたいという。
小学校に入学しても集団行動についていけなかったり、授業中座って話を聞いていられなかったりといった問題は「小1プロブレム」と呼ばれている。
こうした問題に対応するため、下布田小学校で昨年4月に導入されたのがシニア層による「新入生支援ボランティア」。東京都健康長寿医療センターの「社会参加と地域保健研究チーム」の研究員の安永正史さんが区内の読み聞かせボランティアの団体に話を持ちかけたのがきっかけ。学校側は児童を見守ってもらえるメリットがあり、シニア層のボランティアにとっても子どもたちと触れ合える機会ができる。
「大人の目が1人分増えるだけでも全然違う。文字の書き方や鉛筆の持ち方などもサポートしてくれている」と1年生担当の教員。
今年のボランティアは10人。4月11日から開始し、1年生59人2クラスを毎日交代しながら支援にあたっている。教室の後方で授業を見守る。教員が児童の質問を受けている間にほかの児童の面倒をみたり、着替えが上手にできない児童を手伝ったりと、学習と生活の両面から支援している。5月9日まで行う予定という。
安永さんによると、こうした取り組みは横浜市青葉区内の小学校で5年ほど前から行われているが、市内では聞いたことがないという。安永さんは「小1プロブレムの解決とシニア世代の潜在的な力を発揮することにつながる」とし、試験的な研究を行い、将来的にはプログラムを普及させたいという。
ボランティアの一人、塩崎昇さんは「最初は1日に3回保健室に付き添うこともあったが、今日は1回もなかった。3日目に来たときと比べて先生の話をよく聞くようになっている。子どもの成長を見るのがうれしい」と話した。
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