かわさき産業親善大使に任命された指揮者 坂入 健司郎さん 南生田在住 26歳
「音楽のまち」情熱で伝える
○…ミューザ川崎やテアトロ・ジーリオ・ショウワなど、本格的な施設のもとに集まる音楽家たちがつくりあげた、川崎の「音楽のまち」としての魅力を発信していく。大学時代に自ら立ち上げたオーケストラのほか、エポックなかはらなどの市内ホールや関東各地でタクトを振る。今後川崎から世界へ羽ばたく若手として期待され、「大使として、活動を通じて川崎の音楽の魅力を国内外に広めていきたい」と語る。
○…歴史の漫画に出てきたモーツァルトやチャイコフスキーがどんな曲を書いているかが気になり、物心のついた頃からクラシックを聴いていた。「同じヴェートーベンの『運命』でも、指揮者によってこれほど演奏が違うんだと感じた。だったら僕はこうしたい」と想像し、指揮者になることを夢見た。機械的ではなく、情感を込めた「冒険的」な演奏にこだわり、自分色のハーモニーを目指す。
○…子どもの頃には草野球をしたり、生田周辺で友達と秘密基地をつくって遊んだりと、活発な少年だった。持前のバイタリティーは指揮者への道にも繋がっている。慶應中に進学し13歳の頃、音楽部で初めて指揮台に立った。中学から大学時代にかけては、日本を代表する指揮者や国際的に活躍する名指揮者の楽屋に突然訪問し「ぜひ稽古を見させてほしい」と師事を懇願。熱意が通じ、憧れの先人達の教えを受けることができた。慶應大では1年時にオーケストラを設立し、注目を浴びた。
○…「稀に神が降りてきたと思えるような演奏をできる時がある。その感覚は演奏者や観客にも伝わり、会場が一体となる快感はやめられない」。4月末には多摩区のクラシックレーベルからCDデビュー、5月には日本最大のクラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」への出演を控える。「市内各ホールで一括りの音楽フェスタを開くのが夢」と、情熱で音楽のまちの指揮をとる。
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3月29日