川崎市は4日、五反田川放水路整備事業について計画を変更すると発表した。生態系への影響を考慮し、運用の方法を見直した。そのため、2018年度の完了予定を2年間延長し、2020年度に事業を完了させるとした。
五反田川は麻生区細山地区を源として小田急線を沿うように流下し、多摩区東生田地区で二ヶ領本川に合流する。高低差が著しく、合流部では急激な水位上昇によって水害を繰り返してきた経緯がある。
川崎市は1992年度、地下トンネルに流入させて直接多摩川に放流する五反田川放水路整備事業に着手。2018年度の完成をめざして、トンネル部や立坑の工事を進めてきた。
従来の計画では五反田川の水を多摩川に常に流す「常時運用」を採用。ただ、分流部から放流部へ流下するのに約1週間かかり、水中の酸素濃度が低下するため、多摩川の生態系への影響が懸念されていた。
こうした事態に対し、市は今回、取り込んだ水を短時間で放流させるため、洪水時のみに運用する「洪水時運用」に計画を変更。ゲート操作の確実性や安全性の確保を図るため、自動制御システムを導入することを決めた。設備を見直して整備するため、事業期間を2年延長し、事業完了を20年度とする。放水路の運用は従来通り19年度に開始し、7089戸の浸水想定被害の解消をめざすとしいている。
工事車両などが出入りする地上施設は現在、東生田小学校近くの分流部と登戸駅近くの放流部にある。市建設緑政局の担当者は「今後、周辺の住民に説明していきたい。(工事車両が多くなる)作業の時期が来れば、説明会を開く」と話す。
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