10月から始まった市民自主企画講座を提案した 粕谷 充子さん 枡形在住 67歳
自分に関わる人を大事に
○…「高齢化が進んでいるなら、知識や技術を持った人が地元に戻っているはず。それを生かして市民講師になれば、困っている若い世代の手助けができるかも」。そんな思いをアイデアにまとめ、市教育委員会が募集した市民自主企画事業に応募した。その企画提案が通り、先月から連続講座が始まった。それぞれが得意なことを地域に還元し、まちづくりにつなげることが目的の講座だ。「シニアと若い世代がつながって地域のエネルギーが活発になればうれしい」
○…これまでも、区内の様々な活動に携わってきた。多摩区まちづくり協議会やNPOが主催する親子ひろばの企画運営を手掛け、中野島小学校で行われている地域の寺子屋事業にも携わる。豊富な人脈をもつことから、地域で活動するさまざまな人達の橋渡しに一役買うことも。「皆が顔見知りになればうれしい。つながったなと思うとき手ごたえを感じる。裏方で動き回るのが楽しい。私には黒子役が性に合っている」
○…世田谷区の児童館の職員として30年以上携わってきた。地域の人たちと協力して子育て事業に取り組んだ経験がある。母親が抱く子育ての悩みに複合的に応えるために児童館や保育園をつなぐネットワークを立ち上げたこともある。多摩区のまち活動に携わるようになったのは定年退職をしてから。「現役時代に地域の人に助けられた分、今度は自分の地元で恩返しをしたい」
○…企画委員5人の代表を務める。「ただ講師になるだけでなく、市民ニーズを取り入れた講座内容や市民講師の活用法も学べる内容がよいのでは」というメンバーの提案で、それぞれが意見をぶつけ合う白熱した議論になることもある。「企画委員に素敵な方々が集まってくれて、私のお粗末なアイデアを肉付けしてくれた。喧々諤々の議論もあったけど、委員同士の仲も深まった。自分に関わりをくれる人を大事にしたい」
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3月29日