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多摩区版 公開:2016年1月8日 エリアトップへ

区長インタビュー 「住み続けたい」実感へ 防災対策や包括ケア語る

政治

公開:2016年1月8日

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インタビューに応じる中村区長
インタビューに応じる中村区長

 本紙では新春を記念して、多摩区の中村孝也区長にインタビューした。昨年を振りかえり、防災対策や子育て支援、地域包括ケアなど、今年の取組について抱負を語った。

(聞き手/本紙多摩区編集室 伊藤圭)

 ――2015年1年間の区役所の事業や取組を総括してどのように評価していますか。

 「4月に就任してからあっという間だったというのが正直な感想です。昨年9月、台風18号の影響によって市内で約28万世帯、多摩区で約4万9千世帯に避難勧告が発令されました。多摩区では大きな被害はありませんでしたが、サイレンの周知や勧告の出し方などの課題が浮かび上がりました。

 区役所は『現場』の行政機関です。区民の皆さんお一人おひとりの声、課題にしっかりと対応していくことが大変重要であると実感した年でした。

 また区内の専修大学、明治大学、日本女子大学の3大学と川崎市とが協定を締結して10周年の節目の年でした。11月に記念イベントとして開催した『3大学コンサート』も記憶に新しいところです。若者の情熱と活力を、地域の活性化につなげていきたいと思います」

 ――福田市政のもと、区役所の権限強化がより進み、各区役所で独自の取組が動いています。多摩区の取組のポイントとその特徴を教えてください。

 「区民の皆さんから課題やご意見を伺いながら、スクラップ・アンド・ビルドを繰り返して地域課題対応事業を実施しています。

 防災や防犯において安全で安心して暮らすことのできるまちづくりは区民の皆さんの関心も非常に高い課題です。多摩区は多摩丘陵の一角に位置していますので、土砂災害警戒区域も多く、大雨による影響でがけ崩れも発生しています。東日本大震災から5年となる本年、改めて気を引き締め、多摩区における防災に関する基本方針の策定に向けた検討を進めていきます。

 また多摩区では子育て関係団体の方々と協働し、『たまっ子を区民みんなで育てるまちづくり』を進めてまいりました。区役所の調査では、子育て家庭の皆さんの多くが不安や孤立感を抱えていることがわかりました。地域全体で『たまっ子』を育て、支える地域づくりに取り組むとともに、きめ細やかな相談や支援に取り組み、引き続き保育所待機児童ゼロに向けて取り組んでまいります。

 さらに2016年度からは「地域包括ケアシステム」の構築に向けた取組を本格化させます。本市がめざす地域包括ケアシステムは全ての市民を対象としております。多世代交流の仕掛けづくりなどにも取り組みながら、区民の皆さんが、住み慣れた地域や本人が望む場で安心して暮らし続けることのできる仕組みづくりを進めてまいります」

 ――重点施策として『ピクニックタウン多摩区』を打ち出していますが、今後の具体的な取り組みを教えてください。

 「多摩区役所では今年度から、新たな多摩区のイメージ戦略として『ピクニックタウン多摩区』をキャッチフレーズに取り組んでいます。多摩区には屋外でゆったりのびのびと過ごせる場所が多くあります。この地域の特性を踏まえ、ピクニックに少しでも関連した取組を支援するなど、『多摩区=ピクニックタウン』というイメージを定着させたいと考えています。

「ピクニック」で発展

 具体的には昨年、生田緑地の管理者が生田緑地芝生広場(中央広場)で様々なワークショップに参加できる『ピクニックデー』というイベントを実施し、区役所として広報面など様々な形で支援しました。今後も区内で行われるピクニック的なイベントや芝生のある場所での催し、外遊びに関係するものについて『ピクニックタウン多摩区』の公式フェイスブックなどの区役所の媒体から情報発信していきますので、多くの皆様に参加していただければと思います。

 さらに、2月25日に区役所で行われる食育に関する講演会『弁当の日を知ろう〜多摩区での可能性』の後に開かれるグループワークでは、ピクニックタウンと食育とのコラボレーションの可能性を地域の皆様で意見交換していただくことになっています。

 このように様々な分野・地域の活動がピクニックをキーワードにしてつながり、発展する可能性がありますので、特に子育てに関係する方々に注目していただきたいと考えています。また商店や大学などのご協力をいただき、ピクニックタウン関連商品ができるといいなとも思っています」

 ――区民の皆様へメッセージをお願いします。

 「本当に住みやすい地域づくりは、決して行政だけで成しえるものではありません。区民の皆様のお力添えが必要です。特に今年は、地域包括ケアシステムの土台作りを本格的に進めていく年でもあり、これまで以上に地域との連携が重要となります。

 地域にお住まいの皆様と我々行政職員が力強い絆を結びながら、力をあわせ、『住み続けたい』と実感できるまちづくりを進められるよう、多摩区役所職員一丸となって取り組んでまいります。

 お気づきのことなどがありましたら、ぜひご意見をお寄せください。本年もよろしくお願いします」

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