多摩区版 掲載号:2017年3月3日号 エリアトップへ

作品「Room+」が、岡本太郎現代美術賞で入選した 照屋 美優(みゆ)さん 川崎区在住 29歳

掲載号:2017年3月3日号

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日常の光、心地よさ感じて

 ○…先輩や仲間に囲まれ、一人暮らしをしていた学生時代。日常にある光と風、愛着のある家具や食器を素材に、心に広がる自然の風景や抽象的な模様を色鉛筆で表現した。当時から描きためていたスケッチの原画をパソコンにスキャンし、大きく印刷して色鉛筆で仕上げ、5メートル四方の壁面3枚に散りばめている。「こういう風景ってあるよねって、懐かしい気持ちを見る人と共有できたら」

 ○…川崎区塩浜で生まれ育ち、幼い頃からぬり絵が大好きだった。「絵を描いていると集中してのめり込んじゃう。スポーツも一緒」。中学はバドミントン部、高校では卓球部と軽音楽部に所属し、バンドでエレキギターを弾いていた。美術を志すようになったのは、部活を引退した高3夏。デザイン系の予備校で学び、武蔵野美術大学造形学部へ。視覚伝達デザイン学科では、生活や食事をテーマに絵を描き、本にまとめた作品集も制作した。「紙や本が好き。できあがったときの達成感がたまらない」。その思いはずっと変わらない。

 ○…卒業後は2年ほど、大学の研究室でアルバイトをしながら制作を続け、一昨年から作家活動に専念。昨年はルミネのアート賞エレベーター部門で入賞し、年明けから新宿の店内に作品が展示された。「もっと発表して、美術に興味のない人にも、いろんな人たちに見てほしい」という気持ちが、創作へと駆り立てる。「季節感を意識しながら、ある素材を組み合わせて新しいものを作る。絵は料理と似てる」。おいしい料理のように、作品で心地よい空間づくりができればと願う。

 ○…川崎駅前のアゼリアが、幼少から慣れ親しんだ場所の一つだ。施設内には抽象的なアートで彩られている柱があり、「大勢の人たちの日常に触れる、公共の場に作品を展示できたら嬉しい」と瞳を輝かせる。誰もやっていないような表現の可能性――新しい見え方、見せ方を追求しながら、作品をじっくり育てていく。

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