多摩消防団の団長に今春就任した 井田 哲芳さん 長尾在住 67歳
自然体で地域を思いやる
○…多摩消防団に入団したのは29歳のころ。あれから約40年が過ぎようとしている今年4月から、団員約160人のまとめ役を担っている。副団長だった昨年は、長年にわたり地域の消防活動に貢献したとして、藍綬褒章を受章した。「役割が上になるほど、自分の周辺のことだけ考えてればいいという訳にはいかない。そういう歳になってきた」とその責任を感じている。現在は、18日に行われる恒例行事「消防団操法大会」の練習に取り組む団員に激励を送る。
○…多摩川沿いにある舟島稲荷神社や龍安寺の火事など、区内でさまざまな現場を目の当たりにしてきた。特に印象に深いのは、30年ほど前に登戸駅前で発生した商店街一帯を巻き込んだ大火事。古い木造の建屋が夜通し燃えていた光景が頭から離れない。消防団員全員が出動し、消火活動や消防隊の後方支援を行った。「大きい火事だった。消防団は地域密着。活動をしていると自然と、自分のまちは自分で守ろうという考えになる」と当時を振り返る。
○…長尾で生まれ育った。幼い頃は土砂崩れが定番の災害で、自宅近くの川は整備されておらず、氾濫することも多かったという。そんなとき、いつも出動していく消防団員だった父の背中を見て育った。消防団に入団する以前から現在まで、川崎古式消防記念会7番組の会員でもある。出初め式や向ヶ丘遊園地、ダイエーの広場でとび職として「はしご乗り」の演技を披露してきた。「伝統を守っていくのが歴史。引き継がれてきたものを変わらずにつないでいきたい」
○…隣近所とのつながりが希薄になっている今、地域に対しての協力体制が薄いと感じている。「人材を集めるのは、消防団に限らずどの団体も課題の一つ」と今後のあり方にも思いを馳せる。「担っている役割を果たしたい。消防団は地域のことを思っている人たちでありたい」。現状を見つめながら、前向きに走り出す。
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4月19日