川崎市はこのほど、２０１７年１月時点の市内のホームレス人数が、16年１月に比べて42人減少の３４１人となったと発表した。13年１月時点では５２７人で、５年でおよそ３分の２になった。
この調査は国主導で毎年１回実施。調査方法は目視によるものだが、市で定期的に行っている巡回状況も加味されている。
全国のホームレス数は減少傾向にあるといい、今回は前年比で７０１人減の５５３４人。東京23区を除く市町村別で、川崎市は３番目の多さだった。最多の大阪市（１２０８人）、横浜市（５３１人）に次ぐ。また、人口規模が１５０万人前後で川崎市に近い福岡市（１８１人）、神戸市（52人）、京都市（82人）と比べると、割合としても多いといえそうだ。市では日雇い労働や短期労働があるという風聞や、河川敷、簡易宿泊所などがあることを指摘する。
一方、ホームレス減少への川崎市の取り組みでは、一定の成果も見られる。17年１月調査による同市の減少数（42人）は東京23区を除く市町村では、突出してホームレス数が多い大阪市（１２０８人）の２８９人減に次いで多い。市は「台風や工事などでホームレスの居住場所が失われたことや、生活困窮者の一時滞在機能を持つ自立支援センターへの案内が奏功しているのでは」と分析する。
同センターはホームレスに加え、ネットカフェ難民など住居を持たない人を対象とする施設で、昨年度は約３４００件の相談を受け６００人を案内したという。
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