多摩区版 掲載号:2017年6月23日号 エリアトップへ

政令市の特別救助隊で唯一の女性隊員として、多摩消防署に勤務する 古賀 彩華さん 西生田在住 29歳

掲載号:2017年6月23日号

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悲しみ秘め、己に勝つ

 ○…政令市に設置されている特別救助隊で、唯一の女性隊員としてオレンジ色のユニフォームに身を包む。年に1回、全隊員が受ける体力試験に女性用はなく、懸垂や腹筋など男性と同じメニューに取り組んでいる。初めから体力や筋力が備わっていたわけではない。救助隊の試験に臨むのに2年を要した。握力や腕の力が足りず、ロープを登ることができなかったためだ。諦めてしまいそうな時に支えてくれたのは、職場の先輩たち。「おまえならできると、信じてくれた人がいたので頑張れた」と振り返る。

 ○…一昨年までは、救急車で出動する救急救命士として勤務していた。「助ける幅を広げたい」と昨年4月から救助隊に。現場では、スカートや薄着で助けられた女性に毛布を1枚かける気配りも忘れない。救助と救急の両現場を知るからこそ、救助される人の意識、呼吸、脈を含む、一歩先に踏み込んだ情報提供を心がける。「何を申し送るかで速さが変わることもある。その人のことを考えた判断ができるよう、現場で救助と救急の懸け橋になりたい」

 ○…佐賀県出身。兄の影響で幼い頃から柔道に励み、中学3年時には57キロ級で全国3位に輝いた。高校生だったとき、救命士を目指すきっかけになる出来事に遭遇する。地元の仲間と海沿いをドライブ中に事故が起き、幼なじみの男性が命を落としてしまった。「何もできなくて…。少しでも償いになれば。同じ思いをする人をなくしたい。何もできなかったあの時の自分を超えたい」と力を込める。今に続く原動力だ。

 ○…高校時代も続けた柔道では怪我に苦しんだ分、たくさんの人に支えられていることに気付けた。そのころから、己に勝つという意味の「克己」という言葉を胸に抱く。近頃は、救助隊に入りたいという女性の後輩も増えてきた。「次に女性の隊員が現れたとき、自分が基準になる」。そんな緊張感を持って毎日を過ごしていく。

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