地域環境美化功績者として環境大臣表彰を受けた 岸 嶐(たかし)さん 栗谷在住 84歳
子どもの笑顔に魅せられ
○…定年退職して20年来、町内の公園や五反田川河川敷の美化活動、花木の植栽を続けてきた。栗谷町会では会長を経て、現在は顧問兼環境部長として、古紙の資源回収にも取り組む。古紙は300世帯分を月1回集め、ひもで結んで自宅前に積み上げる。「きれいな地球を残さないといけない」。純粋かつ力強い信念が、そこにある。
○…男6人、女5人の11人きょうだいの四男として、栗谷の農家で生まれ育った。草屋根職人の父親や勤めに出る兄たちを見送り、「弟や妹を食べさせてやらなきゃ」と、幼少から田んぼや畑仕事に精を出す日々。戦時中だった旧国民学校時代は勉強よりも、男手のいない近所を回り、草取りや農作業を手伝った。農業の傍ら夜間部の高校を卒業し、機器の試験機をつくる技術者として勤務。1994年に退職後は身内の造園業を手伝いながら、剪定や草木の手入れに携わり、10年ほど技術を磨いてきた。
○…町内4カ所の公園愛護会の活動に始まり、その後は管理公園活動として高木の剪定もこなしていたが、「ケガしたらみんなに迷惑かけるから」と昨春に退き、再び愛護活動に身を置く。「高木は放置すると落ち葉が増えて清掃が大変」。以前は妻と枡形山でドングリを拾って公園にまいていたが、「今は自然に落ちてきて、子どもたちが喜んでくれるからいい」と笑う。昨夏生まれたひ孫には三輪車を買う約束で、その枡形山で遊ぶのが密かな夢だ。
○…3年前、自宅そばで畑を始めた。キュウリやナス、ネギなど四季折々の野菜が育ち、その周りには今、大輪のヒマワリが咲き競う。「近所の子どもにトマトをあげたり。喜んでくれる」。多岐にわたる活動は収入もなく時には危険を伴うが、「ずっと支えてくれた妻、そして町会の皆さんのおかげ」と一言。60年近く連れ添う妻に、思いをはせる。「今やってることを減らさず続けていきたい」。当たり前を一歩ずつ、積み重ねる。
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4月19日