旧三沢川に架かる子之神(ねのかみ)橋(菅北浦)の拡幅整備が今月末の完了を目指し、最終段階の舗装工事に差し掛かっている。子之神社や法泉寺、福昌寺への参道として、多くの参拝客が利用するこの橋。橋から山を望むと、昔から続く景色が広がっている。
江戸時代後期の書物『江戸名所図会』の10冊目では、江戸の町から多摩川を越え、菅地域についても記されている。その一幕に、法泉寺の絵も描かれた。同書に興味を抱き、原本を入手した寺尾台在住の矢島信之さん(78)は「他地域の絵の景色は、建物が建つなどほとんど変わってしまっている。昔の景色がこのまま残っているのは非常に珍しいことだろう」と話す。
菅地域の歴史を紐解いた故・佐保田五郎さんの著書『菅散歩』にも、資料としてこの絵が掲載されている。子之神社について書かれた巻によると、子之神橋は元々木造の橋で、1959年にコンクリート製に架け替えられたという。当時は川の両岸の土挙げに篠竹が生えており、橋の下に大きな堰が作られ、関下の滝つぼでは子どもたちが水遊びをしていたことも記されている。
鎌倉時代に建てられ、神仏分離後も子之神社とともに歴史を刻んできた法泉寺。少しずつ変化しながらも残る姿について、41代目住職の浮岳堯春さんは「お寺の土地の竹やぶもいじっていない部分が多い。伝統行事が続く菅の地域性もあるのでは」と話す。
間もなく完成する新しい橋には、地域の声を受けて四隅の親柱に烏帽子が施されている。6月3日には開通式が行われる予定だ。
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