「杉山神社」として親しまれる西生田の杉山社で、80年以上活躍してきた大太鼓が初めて大規模な修理を終えた。9月9日には完成奉告祭が行われ、16日と17日に開催される秋祭りに向け士気を高めた。
杉山社の大太鼓は1936(昭和11)年、地元の熱意ある有志が浅草で購入してきたものという。杉山社太鼓連が中心となり定期的に革の張り替えを実施。18年前には100万円ほどかけて3度目の張り替えが行われた。しかし老朽化が著しく、台車のブレーキが効かなくなってきたため、ここ数年で修理の話が持ち上がっていた。
今年に入り新年の初たたきを終え、2月には修理のため石川県の業者のもとへ。今回の修理で募った寄付金は予算を上回る1000万円超。残額は今後も太鼓の維持や管理に活用していくという。
9日の奉告祭には杉山社の世話人と太鼓連のメンバーら約40人が参加。大太鼓の打ち始めも行われ、境内に荘厳な音が響き渡った。「革もパンパンで最高。100年は使える太鼓、大事に長く使ってもらいたい」と太鼓連代表の嶌田博さん(67)。前代表の遠藤正男さん(75)は「昔は酔っぱらいながらたたいたり、太鼓に上ったりする人も多かった。改修はそう簡単なことではないが、革も20年くらい持つのではないか」と話す。
秋祭り宵宮の16日は午後1時30分から、大祭の17日は午後2時30分から大太鼓をはじめ神輿やお囃子の巡行が行われる。嶌田さんは「後継者が減っている中、子どもたちにもできるだけたたいてもらって。1回たたくだけでも思い出になる」と期待を込めた。
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