夏季に流行し、口内や体に発疹が出る感染症「手足口病」が、川崎市内で2年ぶりに急増。多摩区でも6月中旬以降、増加傾向にある。市の調査によると、市内医療機関37施設あたりの患者数が6月末で警報基準値の5人を超える8・76人に達した。
ウイルス性の感染症で、乳幼児を中心に流行する手足口病。患者との接触やせき、くしゃみを通じて感染し、発熱や体のだるさ、関節の痛みなどを伴うケースが多い。
市が行う感染症発生動向調査では、手足口病の調査対象として定められた市内37カ所の小児科医療機関からの患者報告数を週単位で集計。6月24日〜30日の定点施設あたりの市内患者数8・76人は、横浜市や相模原市など県内14地区のうち最多となっている。
多摩区も対策
多摩区5施設からの患者報告数は6月10日〜16日に3人だったが、17日〜23日に12人、24日〜30日には15人に増加した。
多摩区保健福祉センターでは区内保育所の看護師が参加する会合や、妊娠中の母親らを対象にした月1回開催の「両親学級」などを通じて、手足口病の流行など感染症情報の周知に力を入れている。
市保健所感染症対策課によると、7月から8月にかけて患者数がピークになる可能性が高く、予防策を呼びかけている。同課担当者は「幼稚園や保育園など子どもが集まる場所で集団感染が起こりやすい。石鹸を使った手洗いを徹底し、家庭内でもタオルの共用は避けてほしい」と注意を促す。
手足口病には特別な治療法はなく、大人が感染すると重症化するケースもあるという。髄膜炎や脳炎などの合併症を起こす危険性もあるため、「症状を感じたら、早めに医療機関で受診するのが望ましい」としている。
市は1週間の患者総数を施設数で割った患者数を定点あたりの人数として毎週公表しており、5人を流行発生警報基準値としている。これらの情報は、市が運営するサイト「川崎市感染症情報発信システム」(KIDSS)で公開されている。
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