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脳神経外科 ラグビーでよく聞く「脳振とう」日常生活でも起こるの?
開催中のラグビーワールドカップで、日本は世界ランキング2位の強豪アイルランドを制し、ここまで3連勝で初の決勝トーナメント出場に向けて快進撃を見せています。私もマッチドクターの1人として出務し、試合をサポートしています。
国際的なラグビーの試合ではHIA(ヘッド・インジュリー・アセスメント)という選手を守る制度があります。脳振とうの疑いのある選手は一時的に退出し、専門的な講習を受けた医師が10分間で試合続行可能かを判断します。脳振とうが選手の健康に重大な問題を起こすため、それを予防しようという試みです。
一時的だけではない
「脳振とう」とは、頭部への打撃によって脳が大きく揺さぶられることで起こる一時的な機能障害です。スポーツに限らず、転倒や交通事故など、日常生活の中にも危険性が潜んでいます。主な症状は頭痛やめまい、意識を失う、ふらつき、嘔吐、けいれん、反応の鈍りなどです。頭の中の出血や脳挫傷の可能性もあり、病院でのCTやMRIの検査が必要となります。
CTやMRIで異常がなくても、「セカンドインパクト症候群」と「慢性外傷性脳症」という問題があります。セカンドインパクトというのは、脳振とう後さらに頭を打ってしまい、急な脳の腫れや出血をきたす状態のことで、命の危険性があります。慢性外傷性脳症は、数年から10年以上たってから起きる認知症や身体の異常です。
頭を打ってしまったら、専門医に相談しましょう。
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3月29日