大切に育てた農産物で、医療従事者にエールを--。セレサ川崎農業協同組合(JA・原修一組合長)と川崎市は8月18日、宿河原の市立多摩病院(長島悟郎病院長)に多摩川梨295個とブドウ18房を寄贈=写真。生産者たちの思いが込められた果物を届けた。
寄贈されたナシとブドウは、前日17日の品評会に出品されたもの。毎年行われている一般向け即売会が、新型コロナウイルスの影響で開催中止に。ナシの生産が市内で最も盛んな多摩区の中で、医療機関に旬の果物を届けることになった。
「過酷な環境の中で頑張っている皆さんに、市内のおいしい果物で元気になってもらいたい」と原組合長。ナシを受け取った長島病院長は「こうした形でご支援をいただき、大変励みになる」と感謝を表した。
今回の品評会にはナシ69点(1点5個)とブドウ6点(1点3房)が出品され、神奈川県と市、JAセレサ川崎の代表者が形や色、糖度を審査。ナシは白井正寿さん(50)=菅稲田堤=の「幸水」が最優秀の県知事賞、ブドウは田代博資さん(62)=菅=の「藤稔(ふじみのり)」が市農業委員会会長賞に選ばれた。
コロナ禍を踏まえ、品評会開催についてJA・果樹部の本部役員の間で協議。「生産者の努力を見てもらおう」と実施が決まった。役員を務める白井さんは「昨年の台風19号や暖冬、3月の大雪、夏の長雨など打撃は大きいが、頑張っている農家の方がたくさんいる」と話す。
今春の積雪のとき、白井さんのナシ農園では雹(ひょう)害対策で例年張っている多目的防災網のおかげで花は守られたが、網の支柱が曲がるなど損害を受けた。7月は日照不足にも悩まされたが「お客さんの『おいしかった』という声が励みになる」と胸中を明かす。「私たちが気持ちを込めて作ったナシやブドウが、少しでも活力になれば」と多摩病院に思いを寄せた。
田代さんは「重点的に手をかけてきた黒ブドウで受賞できたのはうれしい。コロナで大変なときだからこそ、少しでも病院の方たちの力になれれば」と笑顔を見せた。
31日は豊水を中心に後期の品評会(一般観覧・即売会なし)を行い、医療従事者に寄贈予定だ。
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