川崎市立日本民家園のボランティア団体「炉端の会」が10月1日、囲炉裏の火焚きを再開した。火が灯ったのは2月末に活動を停止して以来、およそ半年ぶりだ。
最初の週末を迎えた10
月3日、土曜班の有志18人が6棟に分かれた。そのうち3棟は火焚き、3棟は床上公開のみ。通常は来園者も囲炉裏を囲むが、感染対策のため近づけないようにした。
旧作田家では、今春から会長を務める柴田武さん(74)と斉藤光子さん(71)、西原公一さん(55)が囲炉裏に点火。来園者は土間や縁側から火を眺めていた。「半年近くも休眠状態になるとは。みんな火を焚きたくてうずうずしていた」と、会員歴12年の西原さん。斉藤さんは「再開に向けて健康維持を心掛けていた。懐かしい気持ち」とほほ笑んだ。
この日、結成当初からの会員である清水年子さん(94)も、床上公開をする旧山田家にいた。「長尾に住んでいて、ここができたときからよく来ていた。初代園長も知っている」と清水さん。解説で話すエピソードも多彩で、幼少期に囲炉裏で火傷をした野口英世の話は鉄板だ。久しぶりの活動に、「お客さんにお会いするのが楽しい」と笑顔を見せた。
同会は7月に2週間だけ活動した期間もあったが、コロナの「第2波」で休止。園内ガイド等は今も中止のままだ。柴田会長は「ようやく一部再開。第一歩、前進ととらえている」と前を向く。
多摩区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|