マンション建設が計画されている西生田4丁目の緑地を守ろうと、地元住民らによる現地を歩く会が10月4日に行われた。区内緑地の保全団体などでつくる「多摩丘陵緑地保全ネットワーク」が主催し、二十数人が参加。参加者は今後も川崎市と協力しながら、事業者への交渉を進めていきたいとしている。
この緑地は西生田4丁目の窪地にある約2千平方メートルの樹林地。ケヤキやミズキなど落葉高木をはじめ野鳥が生息する自然の林として、地元住民に親しまれている。
今回の「歩く会」は今年4月に開催予定だったが、コロナ禍で今月に延期。現地を歩いた同ネットワークのメンバーで、西生田4丁目に住む江田雅子さんは「コロナで活動が停滞していたが、ようやく実現できた。子どもたちが自由に遊べる、自然とふれあいながら楽しさや魅力を体感できる場所になれば」と願いを込める。
土地を保有する事業主の山田建設(株)(大田区)は、2006年にマンション建設計画を発表。以来、住民らによる緑地保全を訴える運動や市議会への陳情が行われている。当初計画は変更と中断が繰り返され、現時点で未着工のままだ。
評価Aに見直し
川崎市は2002年、市内の1千平方メートル以上の緑地全てを保全配慮地区として調査。景観などで加点し、優先順にA、B、Cの評価判定をした。市内の対象地区について、市建設緑政局は保全協力を地権者に随時呼びかけている。
西生田4丁目の緑地はBだったが、市民側の申し出を受け、5年に一度の評価見直しにより昨年度、Aに変更。今年1月には、地元住民グループ「多摩区西生田住環境を守る会」が保全を求める1321筆の署名を集め、同社へ提出した。西生田の緑地について市は今年度、同社に対し保全に関する制度の説明を再度実施したという。
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